自律神経は乱れて当たり前|一定リズムと呼吸で戻す小林弘幸先生流の整え方

スピリチュアル

「メンタルを乱れないようにする方が無理」。順天堂大学の小林弘幸先生の言葉です。SNS、天候の異常、人間関係。私たちを取り巻く情報量は年々増えていて、自律神経は乱れて当たり前の時代を生きています。

大事なのは「乱さないこと」ではなく「乱れたものをどう戻すか」。この記事では自律神経研究の第一人者・小林弘幸先生の解説動画をもとに、今日から実践できる自律神経の整え方をぎゅっとまとめました。

まずは前提|自律神経は乱れて当たり前

「私、自律神経が乱れてるのかな…」と自分を責めたことはありませんか。でも、その心配は基本的に無用。歩いている人みんな、乱れ切っていると小林先生は言います。

SNSでの情報の波、天候の変化、対人関係。この時代を生きていて自律神経が乱れないほうが不自然なんです。だから「乱れないようにしよう」と頑張るより、「乱れた後にどう戻すか」の技を持つことがとても大切。

自律神経は案外簡単に整えられるし、同じくらい簡単に乱れます。知っているか知らないか、それだけで日常が大きく変わります。

あなたは交感神経優位?副交感神経優位?

小林先生によると、日本人の約8割が交感神経優位(緊張しやすいタイプ)、2割が副交感神経優位(のんびりタイプ)。

  • 交感神経優位(8割):緊張しやすい、せっかち、頑張り屋。適度な緊張と副交感神経を上げるケアが必要
  • 副交感神経優位(2割):のんびり型。何もない時期に体調を崩しやすい。適度な緊張を取り入れると◎

面白いのは、副交感神経が上がりすぎても血流が悪くなって体調が崩れること。何もなさすぎる時期に肌荒れや体調不良になる方は、こちらのタイプかもしれません。

大事なのはバランス。
適度な緊張感を持てる予定や目標があると、身体は健やかに整いやすくなります。

①呼吸法|1対2の呼吸で副交感神経を上げる

小林先生いちおしのメソッドが「1対2の呼吸法」。吸う時間の2倍かけて吐くだけです。

  • 基本の型:鼻から3秒吸って、口から6秒吐く
  • 深めたい時:鼻から4秒吸って、口から8秒吐く

吐く息を長くすることで副交感神経がぐっと優位になり、心身がリラックスモードに切り替わります。

 

ため息はリカバリーショット

「ため息をつくと幸せが逃げる」と言われますが、小林先生いわく「ため息は人生でいちばんいい呼吸」。不安や緊張で呼吸が浅くなった身体を、深く呼吸させ直す最強のリカバリーなんです。

1日じゅう呼吸を意識するのは大変。だから寝る前の3分間だけでも1対2の呼吸法をやってみて。それだけで眠りの質が変わります。

②タッピング|顔・手・机を一定リズムで叩く

TFT(ソート・フィールド・トリートメント)という技法で、副交感神経を上げてくれる方法。

顔のタッピング

両手の指3本くらいで、顔に触るように一定のリズムでタッピング。強く叩くのではなく、優しく触るくらいの強さで3分間。寝る前にやると副交感神経がすっと上がり、深い眠りを迎えられます。

 

プレゼン前は机や手をタッピング

顔をタッピングできない場面(会議や商談の前)では、机や自分の手を一定のリズムで叩くだけでもOK。プロスポーツ選手も自分の順番が来るまで手をタッピングしていることがあります。海外の演説家がテーブルを叩きながら話すのも、実はこのテクニックです。

お母さんが赤ちゃんの背中を叩いて寝かせるのも同じ原理。刺激を与えて副交感神経を上げているんです。

③メトロノーム&一定リズムの音楽を聴く

自律神経を整えるキーワードは「一定」。メトロノームや一定リズムの音楽を聴くだけで、自律神経は改善されていきます。

「クラシックがいいですよね?」とよく聞かれるそうですが、小林先生のおすすめは意外にもロック。ロックはベースの音が一定のビートを刻むので、それが自律神経に効くとのこと。

お金をかけなくても、YouTubeやSpotifyで「一定リズム」「メトロノーム音」「ロックのベース」などを検索して流すだけでOK。作業中や寝る前のBGMとして取り入れてみてください。

④入浴|41℃で12分+半身浴10分がベスト

「熱いお風呂に浸かって疲れを取ろう」は実は逆効果。42℃で若い20代がたった5分入っただけでも、血液がドロドロになるとの研究結果があります。

  • 湯温は41℃のぬるめ
  • 最初は首まで12分
  • そのあと半身浴で10分
  • 寝る1時間前までに終える

これが徐々に副交感神経を上げてくれ、良質な睡眠につながります。

⑤寝る直前にやるべきこと・やってはいけないこと

眠りの1時間前が実はとても大事。避けたいこと、やりたいことがはっきりしています。

やってはいけないこと

  • お風呂(直前は交感神経が上がる)
  • 食事(消化で内臓が活動モードに)
  • スマホ(ブルーライトと情報過多)

やりたいこと

  • 日記を書く
  • 1日を振り返る
  • 1対2の呼吸法を練習する
  • 顔のタッピングをする

これらを積み重ねると、翌朝の目覚めが変わります。

⑥朝起きたらコップ半分〜1杯の水を一気飲み

朝の1杯の水は「重力で大腸を刺激する」目的。
だから少しずつ飲むよりも、コップ半分〜1杯を一気に飲むのがコツ。アルコールはNGなので、水や白湯にしてください。

これで大腸が動き始め、腸の動きが自律神経の整いにも繋がります。腸活は自律神経ケアの基本のひとつです。

⑦人間関係のストレスとの向き合い方

ストレスには2種類あります。「環境ストレス」と「対人ストレス」。

環境は変えられます。遠いなら近くに引っ越す、暑いなら涼しい場所に行く。でも、人は変えられません。人にストレスを感じて改善しようとするのは1番バカを見るんです。

だから「ストレスを解消しよう」ではなく、「乱れた自律神経を戻そう」に発想を変えるのがコツ。呼吸・入浴・食事・タッピングで身体を整えていくと、不思議と考え方が寛容になり、ストレスへの反応も柔らかくなっていきます。

そのために有効なのが、朝食をきちんと食べる、階段を積極的に登る、入浴で温まる、発酵食品と食物繊維を意識的に摂る。この身体からのアプローチが、じわじわとメンタルまで届いていきます。

 

逃げられるなら逃げる

コントロールできない人からのプレッシャーを24時間受け続けるのは、いちばん最悪のパターン。可能なら、その関係から物理的・時間的に距離を取ることも大切な選択です。

⑧姿勢と自律神経|胸を張って肺を大きく

猫背は自律神経の大敵。胸郭が狭くなり、鳥かごが小さくなるように肺が縮んでしまいます。

胸を張って肺を大きく使えるようにするだけで、呼吸が深くなり自律神経が整います。1日に何度か、意識して胸を開くタイミングを作ってみてください。

 

簡単ストレッチ|胸ひねりで一気にリセット

両手を胸に当てて、体を左右にゆっくりひねる。左右10回ずつを1セット。これだけで十分効果のあるストレッチだと小林先生。

⑨親指の力を抜くと全身が整う

意外な整えポイントが「親指」。親指に力が入りすぎると、車の運転で急な反応ができなくなったり、ペンで文字が書きにくくなったり、スポーツのパフォーマンスも落ちます。

親指は軽く添えるくらい、他の4本の指でしっかり握る。ゴルフ、ペン、ハンドル、なんでもこの意識で持ってみて。グーパー体操も自律神経のリセットに◎

更年期の不調にも同じアプローチが効く

「更年期だから仕方ない」と諦めなくて大丈夫。更年期に責任を押し付けず、身体を整えることから始めるのが正解。メンタルから整えようとするのは脆く、体作りから整えるとメンタルはあとから安定してきます。

睡眠導入剤を飲んでいる人でも、呼吸・入浴・寝る前ルーティンの3つを整えれば、8割型の睡眠問題が改善するとのこと。薬に頼りながらも、身体からの整えを並行することで、少しずつ本来のリズムを取り戻していけます。

今日から始められる整えチェックリスト

できそうなものから1つずつ選んでみてください。

  • 朝起きたらコップ半分の水を一気飲み
  • 1日1回、1対2の呼吸法を3セット
  • デスクや会議中に手をタッピング
  • 作業中にメトロノーム音やロックのベースBGM
  • お風呂は41℃で12分+半身浴10分
  • 寝る1時間前にはスマホと食事を終える
  • 寝る前に日記+顔のタッピング
  • 意識的に胸を張って呼吸
  • 親指の力を抜いてグーパー体操

全部やろうとしない。1つだけでも続けると、身体は必ず応えてくれます。

おわりに

自律神経が乱れているのは、あなただけじゃなく現代を生きるほぼ全員。「乱れないようにしよう」と力むより、「乱れたな、じゃあ戻そう」というリズムで付き合っていくのが、いちばん健やかな向き合い方です。

呼吸、タッピング、一定リズムの音、41℃の入浴、朝の水、姿勢、親指のゆるみ。どれもお金をかけずに始められるものばかり。

今日の1つを、明日への贈り物として選んでみてください。あなたの身体は、あなたが優しくした分だけちゃんと応えてくれます。

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